あたち、みちゃったんです。
つい先日のこと。
我が家に半年まえにやってきた、あの'甘い匂いのする生き物'がついに前進をはじめたところを。
あたち、ちょっとびっくりしちゃって、ソラちゃんに急いで報告したんです。
「ねね、ソラちゃん。あの生き物、ズリズリと前に進んだよ」
「えー、あいつ、ゴロゴロしかできないじゃん」
「ホントにゃの!ズリズリあたちを追いかけてきたの!」
「むむむ!それは事件だにゃ。現場に急行するぞ」
ソラちゃんは普段は頼りないけど、たまに男気をみせるところがかわいいのです。
さっそく、あの生き物の偵察に行ってくれました。
これでひと安心。
あたちはソラちゃんの偵察の様子をソファの上からそっと眺めることにしました。
最近のあの生き物は、なぜか知らないけど、あたちたちを見ると興奮して大声で笑うんです。正直、ちょっとうっとうしいので、あたちはあんまり近寄らずにその周りをグルグルするにょですが、アレも最近はグルグル回転して常にあたちを触ろうと手を伸ばしてくる。レディの身体を許可なくさわろうとするなんて、ほんとデリカシーが足りないわよね。
ふと思うようににゃったのは「もしかしたらあの生き物は、あたちたちの弟かもしれにゃい」ということ。
確かにパパやママと同じ匂いをまとってるし、どうやらあたちたちのことが好きみたいな気がする。
ところで、好意をかんじるとすこしデレてしまうのは「好意の返報性」っていうんだって。
みんな知ってた?
そして、はじめは興味がなかった相手でも何度も接するうちに徐々に好意を抱くようになることは「単純接触効果・熟知性の法則」といって、相手の内面を知るうちに次第に緊張が薄れてきて好感度があがっていくことをいうらしいです。
だからなのかにゃ?
あたちも最近ちょっとだけ、ほんとにちょっとだけ、あの子のことが好きになってきてる…気がするにょですよ。
ソラちゃんといえば、あの子の周りをグルグルし、匂いチェックで近寄ったみたい。
なのに、なんでかゴロンしてる!
え、ちょっと待って、ソラちゃん!
なんでそこでゴロンしちゃうの!ずるーい!!!
そんなにピッタリンコして…
偵察って言ってたのに、ゴロゴロ声までだして、はしたない…
本能に負けたのね…撫でられたいという哀しい猫の性に…
えっ!あの子、ソラちゃんのことやさしく撫でてるじゃないの!
くぅ…くやしい…
あたちも撫でられたい…
怖いけど、触ってほしい…
だって、あたちも…あの子のこと、好きになってきてるんだもーん!
そうなんです。
あたちも恥ずかしながら、もう本能をおさえることができなくなってしまったのです。
本能にまけて、あたちもあの子に近づいてみました。
すると、ズリズリ、ズリズリ。
近寄ってきたー!
もぞもぞしながら、あたちに近寄ってくるではありませんか。
萌えー!萌えるにゃん、その動き!
これがズリバイというものか!
しかも、あたちの尻尾をつかんで、自慢の脚をやさしくサワサワしてくれてる。
だから、あたちも嬉しくなっちゃって、思わず尻尾であの子の顔を撫でかえしてしまった。
これが、弟というものなの?
これが、母性というものなの?
パパ、ママ、そしてソラちゃんに対するものとも違う、この感情。
この圧倒的萌え感の正体は、いったいなんにゃの!?
あたちにはまだ難しくてよくわからにゃいけど、「いつかこの子と一緒に追いかけっこできたらいいにゃ」なんて思っていたら、どうやらいつの間にか一緒に寝てしまったみたいです。
そして夢のなかで、あの子に毛づくろいしてあげる夢をみたのでありました。
だって、あたちは猫だもの。
寝る子とかいて、ネコだもの。
(ソラちゃんのあかちゃん観察記は↓コチラです。)